創世記

創 世 記:

1、表 題:

A、Genesis<創世記>=初めに、起源、発生。

B、起源の書巻。

2、著 者:

 モーセによって書かれた。彼はまた出エジプト記、レビ記、民数記、申命記をも書いた。これらの5巻の書は ”モーセの書”あるいは”モーセの律法”と新約聖書で呼ばれているモーセの五書を形成している。

(ルカ24:27、44、使徒28:23)

3、年代、

A、アダムからヨセフまでの約2400年間にわたっている。

B、B,C,1440年頃に書かれた。

4、鍵 語:

A、Begat 生む、生んだ、生まれた ………………………………………………… 69

B、Seed 子孫、種 ………………………………………………………………………58

C、Ceneration(s)  歴史、代々 時代、系図、経緯、〜 代目、家系、

        生まれた (順)………………………………………………………21

D、Begin(an,ing) 初め、始め、始めた …………………………………………………12

5、鍵 節:

 1:1、 3:15

6、目 的:

A、全てのことの起源の記録を与えるため。

B、神が創造と贖いの創造者であることを示すため。

C、全ての諸国民の起源とヘブル民族が、贖い主の生まれ出るところの、神の選民として選ばれたことを示すため。

7、メッセージ:

A、人が自発的に神を求める前に、彼は失敗を通して自分自身の弱さや欠点を知る必要がある。

B、人がいかなる失敗の状態にあっても、神の救いは、それらに応じ得る。

8、アウトライン:

Ⅰ、宇宙と人間の起源……………………………………1−11章

   四つの重要な出来事

(1) 創造 (2)堕落 (3)洪水 (4)バベル……全世界

Ⅱ、ヘブル民族の起源 ……………………………………12−50章

  4人の重要な人物

  (1)アブラハム (2)イサク (3)ヤコブ (4) ヨセフ………選ばれた民族

9、まとめ:

 創世記は聖書全体の”苗床の書”(seed-book) であり、聖書全体を通して流れ出るすべての真理の源であり、その流れは黙示録において完成するものである。創世記と黙示録は創造と贖いに関する全ての事柄の始めと終わりである、創世記は、宇宙(1:1)、人間(1:26、27)、結婚(2:21−24)、罪(3:1−7)血のいけにえ(3:21、4:1−7)国々(10:32 )、ヘブル民族(12:2)、そしてそれぞれの贖いの契約(3:15、17:7)、の起源について私たちに教えている。

10、キリストの現れ:

 キリストは、私達の創造者(1章、コロサイ1:16)、始めである方(黙示1:8)、女の子孫(3:15、マタイ1:23)、救いの箱舟<Ark>(6−8章、ルカ2:30)、私達のイサク<独り子>(ヨハネ3:16)、私達のヨセフ

<愛された息子>(マタイ3:17)として現されている。キリストはまた、全巻を通して、ほかにいろいろな型をとって現されている。

創世記
1 その性格

A.鍵語 元始
B.鍵句1:1 元始に神天地を創造たまえり
C.創世記は聖書中、最初の文書であるという事 実をもってあらゆる事の始源を物語る

その始源
1 物質的宇宙の期限 1:1-25
2 人類の起源 1:26-2:25
3 人類の罪の起源 3:1-7
4 あがないの黙示の起源 3:8-24
5 人類の家族生活の起源 4:1-15
6 無信文明の起源 4:16-9:28
7 世界民族(人種)の起源 10:1-32
8 言語混乱の起源 11:1-9
9 ヘブル民族の起源 12:1-50:26

統括的性格
旧・新約を通じてあらゆることの基 である。根本真理は黙示・啓示既成の事実等の土台となっている。はじめの文体は散文にして詩歌ではない。このことは重要な意味。書かれているものは、既成 の事実に何らかの技巧肯定的描写をすることなく自然味にあふれた語調をもって書きしるしてある。

2 著書
a.モーセ。BC1492年。使徒業伝7:37-8(聖書的)
b.非聖書的な見解。多くの人々は非文明な古代に於いて無知な人々の 単なる伝説神話の類にすぎない、また事実と信ずるに足らない書物とみている。

3 他の文書との関係
最初の文書なるか故に他の文書 といづれも関係をもつ。特に最後の黙示録と密接な関係をもつ。

聖書のすべては1つの物語です。聖書の最後の書の最後の部分は、最初の書の 最初の部分で始まった物語の結尾を読むようです。

創世記の最初の言葉は「初めに神は天と地を創造された」(創世記1:1)
黙示録の最後に近い章に「わたしは新しい天と新しい地を見た」(黙示録21:1)

創世記:水の集まった所を海と名付けられた(1:10)
黙示録:海もない(21:1)

創世記:闇を夜と名付けた(1:3)
黙示録:そこには夜がない(22:25)

創世記:太陽と月(昼と夜)をつくり(1:3)
黙示録:太陽と月もない(いらない)(21:23)

創世記:善悪の木から取って食べると死ぬ(2:17)
黙示録:死もなく悲しみもない(21=4)

創世記:苦しみを大いに増す(3=16)
黙示録:苦しみもない(21=4)

創世記:地はあなたのためにのろわれる(3=17)
黙示録:のろわれるものは何もない(22:3)

創世記:サタンは人をあざむき(3:4-5)
黙示録:サタンは永遠に姿を消す(20:10)

創世記:命の木から追放される(4:23)
黙示録:命の木が再現される(21:6)

創世記:人間が神の御顔の前から追放される(3:24)
黙示録:神は彼らとともに住み(21:3)

創世記:人類の最初の故郷は川の傍らの園(2:10)
黙示録:購われた人類の永遠の故郷は神の御座より永久に流れる畔にある(22:2)

4 分割
A  創造の歴史 1 第一の創造(有史以前の創造 ) 1:1?2
2 第2の創造 (物質的万有の創造) 1:3?25
3第3の創造 (人間の創造) 1:26?2:25
B ヘブル民族以前の人類の歴史
1アダム、エバの犯罪と神の呪い 3:
2カインとアベルの捧げもの 4:
3ノアの洪水 5:?10:
4バベルの塔 11:
Cヘブル民族の起源と歴史
1アブラハムと彼を巡る人々 12:?23:
2イサクと妻リベカ 21:1?12 22:24?37
3ヤコブと兄エソウ 25: 27:?35: 42:49
4ヨセフ 37:?50:

5 著名人物 Aヘブル民族以前
           アダム エバ = カイン アベル =セツ===18代目 ノア
Bアブラハム以後
 アブラハム = サラ ハガル イシマエル

 イサク=リベカ  ヤコブ  エソウ

 ヤコブ=ラケル? ルベン シメオン レビ ユダ ゼブルン イッサカル ダン ガド アセル ナフタリ  ヨセフ ベニヤミン

6使命

 (A)あらゆる環境下における人間の失敗

   1理想的環境内=エデンの園で蛇によって知恵の実を食べ罪を犯した。

   2良心の律法の支配下=人間の失敗と堕落の直後神は救いを約束して下さった。(3章15節サタンの頭を砕く)

   3族長の支配下=ノア?ヨセフまで人は失敗ばかり繰り返した。

 (B)人間の罪の起源=アダムとエバの失敗の直後救いを約束して下さった。

 (C) 神という言葉に始まり棺(死)と言う言葉で終わっている。それは神のない人間の虚しさを物語っている。

 ( 罪の支払う報酬は死である。)

7根本の教訓

  a  3章15節 最初の約束=即ちキリストの預言

  b キリスト者生活の標準(神と共に歩く事)5章24節 エノク エリヤはいきたまま天国へ。

  c 選びの民における普遍的証明。12章1節?3節 

8特色

  aヘブル民族について=神は人間に対して愛をもっておられ他の動物に対しては関心の薄いことを示しておられる。

  b人に対して最初の質問=3章9節迷える人に対する愛の御心をみる。

  c神の恩恵に対する供え物。4章3節(カインとアベル)

*供え物

  アベルは信仰によって善き行いをしよき供え物を下から受け入れられた。

  カインは贖いの意味のなさない供え物をし不信仰の行いをしたので神に受け入れられなかった。

*3章24節ケルビムとは神の化身と象徴。

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