ミカ書
1、表 題:
A、Micah(ミカ)=エホバのような者、神の如く。
B、説教の書巻
C、罪の自覚を促す書巻
2、著 者:
イスラエルとユダ両国に対して務めをなした、メシヤ的に罪の自覚を促す預言者ミカによって書かれた。(小預言者達の中で両国に対して務めをなしたのは、ミカだけであった。)
3、年 代:
A、ミカの務めは、ユダのヨタム、アハズ、ヒゼキヤの治世、、またイスラエルのペカとホセヤの治世の
約35年間(B,C,735年−700年)にわたっている。従って彼は、イスラエルがアッシリヤの捕囚になった
ことを目撃した。
B、B,C,735年から700年の間に書かれた。
4、鍵 語:
A、イスラエル…………………12
B、聞け(き)…………………10
C、シオン ……………………9
D、エルサレム…………………8
E、罪 ……………………7
F、そむきの罪…………………6
G、集める、集められた、寄せ集める…6
H、残りの者、ほかの者………6
5、鍵 節:
3章8節、 6章8節、 7章18節、
6、目 的:
A、イスラエルとユダに彼らの罪を自覚させ、後になるとそれぞれが、バビロンとアッシリヤの捕囚となっ
て裁きを受けることを示すため。
B、忠実な残りの人々に、メシヤの時代に回復される約束を与えるため。
C、メシヤの誕生する町を指摘するため。(ミカはそれをした唯一の預言者である。)
7、メッセージ:
A、神は罪、とがや、儀式を憎まれるが、それを処分した後では喜んで許してくださる。
B、忠実さを保つ者達は、神のあわれみと贖いの恵みを保証されている。
8、アウトライン:
Ⅰ、罪と裁き………………………1−3章
人々に対して……聞け
Ⅱ、恵みと回復……………………4−5章
指導者に対して……聞け
Ⅲ、論争と慰め……………………6−7章
山々に向かって……聞け
9、まとめ
ミカの予言は、警告、裁き、訓戒、回復の約束、そしてメシヤの預言が入りまじっている、いくつかの説教から成っている。人々に対する最初の説教で彼は、イスラエルとユダに彼の神への背信と、その結果もたらされる審判について証している。指導者達に対する第2の説教で彼は、イスラエルとユダ特殊な回復についてのメシヤに約束で慰めている。それから山々(国々)に対する第3の説教で彼は、イスラエルに真の信仰の本質に関して懇願し、そして神は許してくださるという慰めの言葉で閉じている。
10、キリストの現れ:
キリストは神のようなお方で、天上のミカ、ベツレヘムで生まれ(5:2、マタイ2:1ー6 )、ユダヤ人の王として拒絶され(5:1、ヨハネ19:15)、そして主の家の創立者(4:1ー2、ヘブル3:6)として表わされている。
ミカ書(2)
1 性 格
A、 鍵 語=あなたのような神が、ほかにあるでしょうか……7:18節
B、 鍵 句=6章8節
C、 大 要
1、時期
著者ミカの活躍した存命期間はBC749〜697年の523年に到っている。
ミカはアモス、ホセアの後輩でサマリヤの陥落、又、イスラエルの滅亡を予言したばかりではなく見て
( BC 722年)実際に経験した人である。
2、ミカについて
モレシュテ人(1:1)でエルサレムより遠く離れた田舎者であったので性格にもそれが現れている。
大衆的な預言者である。イザヤとは全く異なっているが、預言の本質には異ならない。
3、歴史的背景
アモス・ホセアと同一
Ⅱ、分 割 (反復的な書物)
A、審判の警告 1章、3章
1、イスラエルの審判に対する預言 1:1〜9節
2、イスラエルの審判に対する哀歌 10〜11節
3、社会の正当審判 2章、
4、指導者の堕落に対する警告 3:1〜8節
5、あやまった偽りの確信と首都の荒廃 3:9〜12節
B、回復の約束 4章、5章
1、万民、万国の中心たるエルサレム 4:1〜5節
2、虜囚者の復帰 4:6〜13節
3、メシヤたるイエスの来臨と選民の聖別 5章
C、エホバと神の論争 6章ー7:6節
1、7章18節 あなたのような神が、ほかにあるでしょうか。……7章18節
神の本質を教える。=憐れみと寛容。
7:19節 罪を赦すだけではなく、それを完全に取り去る。海の底へ
6:8節 神の義
2、5章2節 キリストの降誕
3、ミカ書の句が四福音書に引用されている。5:2節=マタイ2章1〜6、 引用、成就
7:6節=マタイ10章35、36、