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クート師説教集

第2サムエル記

(2007-01-24)

第2サムエル
★11章 12章
(1)ダビデの大いなる罪
(2)罪は進展する
(3)ダビデの悔い改め



(1)これらの2章を祈りをもって幾度も注意深く読むべきである。
この2章の中には、罪の性質が詳しく記載され、また真の悔い改めの結果が記されている。
(2)11章を読む時、創世記3章も同時に読むべきである。
ダビデの罪の中にアダムとエバの犯した罪の中に果たされている、同じ罪の原理を発見する。
(3)第1ヨハネ2:16は、罪の起源を概括して述べたものである。
a.肉の欲
b.目の欲
c.持ち物の誇り
創世記3:16には、第1ヨハネ2:16によって「見る」「目」
という言葉があるが、第2サムエル11:2にも「見た」という言葉がある。


(4)ダビデに対して試みはいつやってきたか?
a.戦いに勝利を得た後・・・・・・・・・・・1節
b.ダビデが戦いに出ずして休んでいた時・・・1節
c.夕暮れ・・・・・・・・・・・・・・・・・2節
d.アマレク人(肉の型)につき研究せよ。
申命記25章17節
出エジプト記17章8節
第1サムエル15章2節


(5)罪の進展
a.第1歩・・・美しい女を見た。・・・2節
b.第2歩・・・人を遣わして、その女の事を探らせた。・・・3節
c.第3歩・・・使者を遣わしてベテシバを連れてきた。・・・4節
(3節にはベテシバはウリヤの妻であることが告げられた)。
d.第4歩・・・ベテシバの夫ウリヤを、激しい戦いの最前線に送るようにした。
e.第5歩・・・敵の剣によってウリヤを殺した。・・・12:9
f.第6歩・・・ダビデは罪を隠すために不誠実な言い訳をした。・・・25節
g.第7歩・・・一寸見たことから遂に恥ずべき殺人罪を犯すようになった。


(6)ダビデの悔い改め・・・12章
a.悔い改めのない福音は無益であり、真の救いはなく、教会もあり得ない。
b.悔い改めの重要性は、説教者自身が
1、悔い改めとは何であるか
2、如何にして悔い改めるか
3、真の悔い改めであるか偽りの悔い改めであるかの見分け方を知っていなければならぬ。
c.12章を注意深く研究せよ。この中に悔い改めをする為の神の方法と、その本質を発見する。


神の方法
x.神は預言者ナタンを用いたもうた・・・1節(第2サムエル1?4節も読め)
y.預言者ナタンは一つのたとえ話を語った。・・・1?4節
z.ナタンはダビデに、このたとえ話の良否について質問した・・・5節


ナタンはこのたとえ話をダビデに用いてその非を指摘した(あなたが、その人です・・・7節)。
弱々しいいいかげんな態度は少しも見られない。また悔い改めの恐れも少しもない。
ダビデが王であるという地位とか身分に対する理由により差し引きすることは少しもない。
神は日本のためにナタンの如き預言者を望んでおられる。
学生諸君よ「あなたはナタンの如き預言者であるでしょうか」。
ナタンは「あなたがその人です」と言ってダビデの心に剣を突き刺したばかりでなく、
9節においてナタンは4種類の神の賜物について数え上げ、9節においてダビデの恥ずべき行為を4種類示した。
ナタンは続いて10節?13節において、遂にダビデが「私は主に罪を犯しました」と叫び出すまで罪を示した。


b.真の悔い改めは直ちに赦しを受ける。・・・13節



第2サムエル13?21章


注)
1.ここには特筆すべき題目はないようである。しかし神はダビデの生涯における災い、
戦い、殺害について(12:11)明らかに示されている。これらのすべての災いは、ダビデの罪から生じた。
2.特別の題目がないからといって、学生は「この章はもう学ぶ必要はない」と言ってはならない。
これは大きな間違いである。神によって霊感が与えられ、大いに有益である。
これらの歴史の事実をよく熟知しなさい。次の如し・・・。
3.13章より21章までの概略
◆分割
(A)13章
a.アムノンはタマルを強姦する・・・1節?22節
b.アブサロムは復讐する・・・・・・23節?36節
c.アブサロムはゲシュルへ逃れる。


(B)14章
a.ヨアブはアブサロムを呼び返すよう努力する。・・・1節?20節
b.ダビデはアブサロムを赦すことを受け入れる。・・・21節?24節
c.ダビデがアブサロムを赦す。・・・・・・・・・・・25節?33節


(C)15章
a.アブサロムは十部族の愛を盗み取る・・・・・・・・1節?6節(6節を見よ)
b.アブサロムの謀判・・・・・・・・・・・・・・・・7節?12節
c.ダビデ・エルサレムより逃げる・・・・・・・・・・13節?37節


(D)16章
a.偽りの僕ヂバ・・・・・・・・・・・・・・・・・・1節?4節
b.シメイはダビデを呪う・・・・・・・・・・・・・・5節?14節
c.アブサロム、エルサレムへ入る・・・・・・・・・・15節?23節


(E)17章
アヒトペルとホシャイ


(F)18章
a.エフライム山の戦い・・・・・・・・・・・・・・・1節?8節
b.アブサロムが殺される・・・・・・・・・・・・・・9節?18節
c.ダビデがアブサロムの死を知る・・・・・・・・・・19節?33節


(G)19章
ヨアブ、ダビデを叱責する。


(H)20章
a.よこしまなシバ・・・・・・・・・・・・・・・・・1節?3節
b.ヨアブ、アマサを殺す・・・・・・・・・・・・・・4節?12節
c.シバの反乱を推定した。・・・・・・・・・・・・・13節?26節


(I)21章
a.3年の飢饉・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1節?14節
b.ペリシテ人との戦い・・・・・・・・・・・・・・・15節?22節


以上の各章を通して、あまり興味がないような歴史上の事実の中に重要な霊的真理を含む特別の句を次に示そう。


(1)14章24節
「彼を自分の家に引きこもらせるがよい。わたしの顔を見てはならない。」
また28節「こうしてアブサロムは満2年の間エルサレムに住んだが王の顔を見なかった。」
これは今日においてキリストの何ら密接な交渉関係を経験しない多くの信者の状態を示している。


(2)15章21節
「主は生きておられる。わが君、王は生きておられる。わが君、王のおられる所に、
死ぬも生きるも、しもべも亦そこにおります」。これは上記の信者と反対に、キリストに忠実な信者の絵である。


(3)15章30節
「ダビデはオリーブ山の坂道を登ったが、登る時に泣き、頭をおおい、はだしで行った。
彼と共にいる民もみな頭をおおって登り、泣きながら登った。」
ダビデを拒絶することはユダヤ人がキリストを拒絶することの絵である。


(4)18章18節
アブサロムが自分の為に柱を建てた事は、自身の愚かさを現すものである。


(5)19章12節、13節
「わたしの骨、わたしの肉」。聖書において幾度も繰り返されている語句は、
信者とキリストの関係を表している。これらの特別の語句を軽視してはならない。
あまり興味がないような歴史の記録の中に、ダイヤモンドの如き深い霊的真理が含まれている。



22章?24章
◆分割
(1)22章・・・・・・・・ダビデの救い出された歌
(2)23章・・・・・・・・ダビデの最後の言葉
(3)24章・・・・・・・・ダビデは民を数えることにおいて失敗する。打ち場で祭壇を築く。



(1)22章 ダビデの歌


a.聖書中には7つの特別の歌がある。次の如し。
A)モーセと小羊・・・出エジプト15:11
B)ダビデの歌・・・・第2サムエル22章
C)ハンナの歌・・・・第1サムエル2章
D)マリヤの歌・・・・ルカ1:46
E)ザカリヤの歌・・・ルカ7:67
F)贖いの歌・・・・・黙示録5:9
G)14万4000人の歌・・黙示録14:3


皆さんは以上の歌を十分に研究していなければならない。ここから試験の問題は一つ出ます。


b.詩篇18篇と第2サムエル22章のダビデの歌とを比較せよ。
どこの言葉が違っているか書き出しなさい。意味が同じでも言葉の表現が異なっているのも書き出しなさい。



(2)23章 ダビデの最後の歌
ダビデの力ある人々についての記述・・・8節?39節


A 1節においてダビデの驚くべき記述がある。
a.エッサイの息子・・・・普通の人間
b.高く上げられた人・・・霊的な人(使徒13:22)
c.ヤコブの神に油を注がれた人・・・恵みによって
d.イスラエルの良き歌人・・・才能の恵まれた人


B ダビデの力ある人々
主要な人物および彼らの行為について学べ。これは試験の問題の一つである。


最初の3人
a.バツセベテ・・・800人を殺した・・・8節
b.エレアザル・・・手の疲れを忘れる程・・・10節
c.シャンマ・・・・レンズ豆を作った地所。ペリシテ人を殺す・・・12節


第2のグループ
a.アビシャイ・・・300人と戦う・・・18節
b.ベナヤ・・・モアブのアリエルの2人の子を撃ち殺す雪の中でししを殺す・・・20節



(3)24章
民達を数えることのダビデの失敗。1節?17節


(4)24章
ダビデ、所有物を捧げる。18節?24節。24節のダビデの悟りを特に注意せよ。
「わたしは費用をかけずに全焼の生け贄を主にささげることはしません」。
今日の教会が弱いのは安価な犠牲しかしないので弱いのである。このことを十分に考えるべきである。

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