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聖書概論

士師記

(2021-03-31)

 士 師 記:

1、表 題:

A、Judges<士師>=解放者

B、妥協による失敗の書巻

2、著 者:

 不明であるが、一般にサムエルと言われている。

3、年代、

A、ヨシュアからサムソンの死にいたる約400年間。

B、およそBC1050年から970年の間に書かれた。

4、鍵 語:

A、Judge(ds)  さばきつかさ、さばく…………………………21 

B、EviI 悪、わざわい……………………………………………14

鍵 句:

A、主の霊が彼の上に下った。………………………………… 6

B、”イスラエルには王がなく、めいめいが自分の目に

  正しいと見えることを行なっていた”…………………… 4

5、鍵 節:

 2:10、 21:25

6、目 的:

A、カナンの中での、イスラエルの霊的放浪を示すため。

B、いかに、イスラエル民族の妥協が、イスラエルの失敗につながったかを示すため。

7、メッセージ:

A、罪のために人間は、いつもと神より迷い出る傾向がある。

B、神から離れることは、苦役(奴隷化)と圧迫の生活に導かれる。

C、神は救う者を起こすことによって、人をご自身に引き寄せてその恵みを表される。

アウト・ライン

Ⅰ、征服における妥協(序)………………………………1:1−2:5

   国民の不忠実

Ⅱ、種を見捨てる(歴史)…………………………………2:6−16:10

   国民の苦役

    (1)堕落 (2)結果 (3)回復

Ⅲ、無政府状態、最終的結果(付録)……………………17−21章

   国民の堕落

9、まとめ:

 この書は、イスラエル民族が、その土地に定着し、特別な問題に立ち向かった事を描写している。私達はこの書に勝利と敗北、善と悪、リバイバルと背信、善と悪、統一と無政府状態といった両面が入り混じっていることを見いだす。

そこに2:11−19に良くまとめられているように7度繰り返された周期がある。

      主からの離反

      敵の奴隷となる

      主への祈願

      すくう者またはさばきづかさが起こされる

      主に立ち帰る。

 この書巻は、約400年間のイスラエルに歴史を網羅しているものであるが、実際に苦役におかれたのは111年間だけである。失敗の書巻であるのにもかかわらず、さばきつかさの務めの中に信仰を見るのである(ヘブル11:32−34)。

(注)士師記は厳正には年代順に事件が記録されてていないが、事件が霊的意味によってまとめられている。

10、キリストの現れ:

 キリストは罪とサタンの苦役から解放する”主の霊が臨んだ”ところのさばきつかさ、解放者、救い主として表されている。

 

 

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