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聖書概論

ヨブ記

(2021-03-16)

ヨブ記:

1、表 題 

A、Job <ヨブ>=迫害された者、洞穴から泣く者、語る者、また叫ぶ者、悲しむ者、神に語る者。

B、苦難の神秘さの書巻。

C、苦難を通して祝福を得る書巻、

2、著 者:

 多分ヨブ自身が書いたと思われる(19:23、24)。彼は、これらの事件が起きて後140年間いき永らえたのであるから。(42:16)しかし、ある人々は著者の可能性としてモーセかエリヤを提示している。

3、年 代:

A、多分数週間、あるいは数か月に渡るものと思われる。

B、多分族長時代に書かれたものと思われる。この書巻は聖書の中で最初に書かれた書巻と多くの人に考え

 られている。

4、鍵 語:

A、悪者、悪人、不真実な者、苦しむ者、よこしまな者、不法者、

  不正を行う者、不正を行なう者、罪ある者、悪、………………48

B、正しい、正義、まっすぐな、真実…………………………………32

C、なぜ、…………………………………………………………………16

D、苦しめる、悩み………………………………………………………11

鍵句:

A、”答えて言った”…………………………………… 27

 

5、鍵 節:

 1:9(サタン)、 2:3(神)、 13:15(ヨブ)、 42:5

6、目 的:

A、敬虔深い人の苦難の原因や目的と神の愛と正義とがどのように調和する事ができるかを取り扱うため。

B、苦難における神の忍耐の例証としてヨブを示すため(ヤコブ5:11)。

 

7、メッセージ

A、義人の苦難の原因や目的は、しばし苦しんでいるその者にとって秘密とされる。

B、神は人の弱点や取り扱いを必要とする分野を示すため、また性質を見せるために苦難を用いられる。

C、神は主権者であり、サタンは神が許すことだけしかする事ができない。

8、アウトライン:

Ⅰ、序幕……………………………………………………1−2章

  (1)地上の場面(1:1−5、13:22、2:7−13)

  (2)天上の場面(1:6−12、2:1−6)

Ⅱ、対話劇……………………………………………………3−41節

  (1)3人組の三つの論議……………4−37章

  (2)神の最終的な仲裁………………38−41章

 

Ⅲ、終幕…………………………………………………42章

  

9、まとめ:

 敬虔深いヨブは、彼の財産と家族、そして自分の健康を失う苦難にあった。彼は自分が、神とサタンの衝突の的であることを知らずに、彼の苦難にくじかれてしまった。三人の友人エリファズ、ビルダデ、ツォファルは、彼の苦しみは、ヨブの個人的な罪に対して、神から受けた罰であることを認めさせることで彼を”慰めた”。この状態に対し、部分的な洞察を得たエリフは、ヨブの苦難を、彼を潔めるために送られたこらしめであると説明した。ついにに神はヨブと他の者達を正しい場に置くために語られた。第1にヨブの苦しみはヨブ自身がサタンに対立することを証明するために試みられたが、全くの欠点なしにこの試練を通過できなかったので、その試練は彼を潔めることに役立った。終わりにヨブは彼らが以前に持ち合わせていた物の2倍のもので祝福を受けた。

(注)ヨブ記には、豊富なメシヤの預言がある(9:32、33、19:25−27)。

(注)多くのカウンセリングの原則が、この書から収集できる。

10、キリストの現れ:

 キリストは、それが神の意図であるが、サタンにより負わせられた苦しみを忍んでおられる祭司として、表されている。

 

 

(終わり)

 

関連聖書箇所:ヨブ記

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