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聖書概論

出エジプト記(概論)

(2012-06-11)

出エジプト記

1、その性格
A、鍵語=血の贖い。血によってイスラエル民族は救われる
B、鍵句=12章13節 我れ血をみる時 過ぎ越すべし。
C 本書の大要  本書は人の苦悩、暗黒、陰、等で始まり、次第に良化しその末に神の栄光の顕現をもって終っている。
1章11ー14節  苦悩に耐えて益々増えてエジプト王いたく恐れる。40章34、35節 栄光 神の栄光幕屋に満ちる
*ヨセフから出エジプトまで400年乃至350年間
2、著者
* モーセ(引き出し)2章10節
 * モーセの家系。彼はレビ人のやからの内に生まれた。2章1節
父はアムラム、母はヨケベデ      6章20節 
兄にアロンがあり、姉に預言者ミリアムがいた。

 *生いたち。生後3ヶ月目にもう隠しておけなくなり、河に捨てた。
それをパロの娘に拾われ、養子となって40年間王宮に住んだ。
彼は非凡な人であった。

他の文書との関係=本書は創世記の次にあってそれと非常に密接な関係を持っている  即ち創世記のヘブル民族の歴史はカナンからエジプト移住で終わったが、本書における出エジプトという一大事件を通じてヘブル民族の歴史はのちのちまで発展していく。本書はどん底から始まり、栄光に満ちその復興を詳記している点、実に興味深い。本書との間に350年ほどの時代的空白のあったことは注目に値する。
3、分割
A 奴 隷。イスラエル民族の奴隷時代。1章ー2章
1、エジプトにおける民族の繁栄。1章1ー7節  
 2、民族の繁栄に対するパロの重圧。1章8ー22節
3、モーセの生い立ち  2章1− 22節 
 4、民族の苦悩に対する神の哀れみ。 2章23−25節

モーセ 誕生=2章2節 養子=2章10節 肉体的同胞救出=2章11、12節、
ミデアンヘの逃亡=2章15節(結婚40才)
 
  B 救出時代  3章1?15章21節
  1、モーセに対する神の召命。 3章?4章
   2、使命の前に横たわる困難.。 5章
     3、苦悩の果ての神の激励と約束。6章
 4、エジプトに対する神の刑罰と民族の救出。7章?14章
 5、パロの追跡とその敗北      14章

*エジプトに対する10の 災 禍      
1、ナイル川の水が血に変わった 7章20節  
2、蛙がエジプト全地に満ちた。8章6節   
3、ノミが人や家畜についた。   8章17節
4、アブの大群の来襲。     8章24節
5、家畜の疫病の流行      9章3、5節
6、人と家畜のはれもの。     9章10節
 7、氷と火が降る。        9章23節
 8、全ての作物を食うイナゴ  10章15節
 9、暗黒全地をおおう     10章22節
 10、人と獣の初子の死    12章29節

C 経験を通しての民族の教育
 1、メラの苦い水        15章22—26節
  2、天来のマナ       16章
  3,、打たれた磐より流水 17章1—7節
  4、アマレク人との戦争 17章8—16節
  5, 外舅エテロのモーセへの進言 18章1ー27節
 
D 律法の時代 19章ー40章 
(モーセの十戒)1、シナイ山上で顕現された神と掟の石文の供与。19章ー20章
  2、民族に対する神の一般的道徳律法。21章ー24章
    3、幕屋建設の神の指示 25章ー31章
  4、偶 像 崇 拝      32章
 5、再度の律法の石文供与。33章ー34章
 6,幕屋建設と神の栄光。 35章ー40章

4、著名人物
1、モーセ   2、アロン(モーセの兄。モーセの代弁者、祭司)
3、パロ(エジプトの王) 4、エテロ(モーセの義理の父)
5、チッポラ(モーセの妻)6、べザレル、アホリヤブ=幕屋の建設者)
 6、ミリヤム(モーセの姉、預言者)

5、使 命=血による贖い。 12章13節
6、教訓(根本的)
A 神の慈悲 2章23ー25節
1、彼らの叫ぶ声が神に届いた。出エジプト記2章23節
  2、神はそのうめきを聞き。 エペソ2章12、13節
  3、神は、契約を覚え アブラハム、イサク、ヤコブとの約束。
      4、イスラエルの民を省みたもう。 出エジプト34章6節
  5、神しろしめたまえり。


5、使 命=血による贖い。 12章13節
6、教訓(根本的)
A 神の慈悲 2章23ー25節
1、彼らの叫ぶ声が神に届いた。    出エジプト記2章23節
  2、神はそのうめきを聞き。      エペソ2章12、13節
  3、神は、契約を覚え    アブラハム、イサク、ヤコブとの約束。
      4、イスラエルの民を省みたもう。 出エジプト34章6節
   5、神しろしめたまえり。

 B モーセの不信仰
  1、我はいかなるものぞや。   3章11節
  2、何というべきや。      3章13節
     3、我を信ぜず         4章1節 
       4、我は言葉に敏き人に非ず。  4章10節
     5、遣わす人を遣わしたまえ。  4章13節
   6、何のために         5章22節
   7、如何で我に聞かんや     6章12節

 C 神が民族と結んだ七つの契約。
 D  エジプトに下した神の刑罰。
 E  神に対するイスラエル民族の呟き
  1、エジプトより民族救出に対して 14章11節
  2、飲料水に関して   15章24節
  3、糧食に関して   16章2—3節
  4、飲料水の欠乏に関して   17章3—6節
  引照 ピリピ2章14節 ?コリント10章4節 

感想、本書の教えている最大の教訓は人間の本質が如何なるものかと言うことであろう    
エジプトにあって苦役をしそれからの開放を切に望んだ彼らがややもすると、荒野の 生活に不満を感じエジプト時代が良かったなどという。また偶像すぐに崇拝をしたがった。エホバの神たる事実がわかっても直き心を忘れてしまう。要約して言えば人 
間のエゴイズムが神に対する最も大きな悪の源であるという事実であろう。
7、特色
A、創世記中の誰にも増してモーセが本書中に果たした役割は非常の大きなものであ   る。その業績は偉大で出エジプト記と言う書に与えた影響は甚大である。
モーセはキリストの型であると共に神に仕える者のよき模範であろう。
 
B、出エジプト記という書は1この大きな模型の倉庫のようなもので中には新約のあらゆ 
る事の型影が無尽蔵に貯蔵されている。これの戸を開く鍵はやはり血による贖いであろ  
 う。
C、本書中イスラエル民族の著しい変遷ぶり、行き巡りが詳細に現れているが,それは新 
約における信者の模型を描いたものである。

* 血の贖い、血はその中に生命を持つが故に貴重で贖うことが出来る。(レビ記17章  
11節)肉体の生命は血の中にある。人はその罪を贖うことの出来る動物の
血をもって贖罪された。キリストの血によってやがて人間の贖われる予表である。
@ 幕 屋 純金の板の上を覆った天幕三枚で山羊の毛で織った者、牡羊の皮、ジュゴンの皮。
@ 偶像崇拝、アロンは金の子牛を鋳造した。イスラエルの偶像崇拝の始まり。これ以来イスラエルは偶像崇拝の罪に悩んだ。



   

 
    

関連聖書箇所:出エジプト記

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