シモンペテロ2

あなたは、わたしに従いなさい。(ヨハネ21章22節)

"You must follow me."(John 21:22)

一、新しい人生への不安(ヨハネ21章1−3、25ー27節)
 ペテロや弟子たちはガリラヤにいました。よみがえられたイエスが「ガリラヤに行きなさい」とお命じになったからです (マタイ28章10節)。ペテロと他の6人の弟子たちは、ガリラヤ湖に漁に出ることにしました。
 この時のペテロは、とても傷ついていました。実は、イエスが捕らえられた時、『イエスなど知らない』と三回も言ってしまったからです。しかもその少し前には、決してイエスを裏切りはしないとハッキリと言い切ってもいました (マルコ14章29ー31節)。それなのにイエスを知らないと言ってしまって、ペテロは自分を責め、苦しんだことでしょう。
 漁のほうもうまくいきません。一晩中何度網を下ろしても、魚は一匹もとれないのです。
二、新しい出合い(ヨハネ21章4ー14節)
 だんだん夜が明けて来た時、岸辺から声をかけてきた人がいます。実は、その人はイエスだったのですが、弟子たちにはわかりませんでした。5、6節を読んで下さい。前にも同じようなことがありましたね。先週学んだように、ペテロが弟子になった時にも、イエスの言う通りにするとたくさんの魚が取れました。
 弟子たちもその時のことを思い出したことでしょう。岸に立っているのがイエスであることに気づいたヨハネは『主です』とペテロに言いました。ペテロは上着を着ると湖に飛び込み、イエスのところまで泳いでいきました。ほかの弟子たちは、舟で岸に向かいました。
 岸では、朝食の準備ができていました。イエスと弟子たちは、ガリラヤ湖の岸辺で一諸に朝食を食べました。
三、新しい使命(ヨハネ21章15ー25節)
 食事が終ると、イエスはペテロに質問をなさいました。15ー16節を読んで下さい。同じことを三度も聞かれたペテロは三回もイエスを知らないと言ったことを思い出し、つらい気持ちになったことでしょう。以前のペテロなら、カッとして大げさな返事をしたかも知れません。けれど、失敗を経験したペテロはすっかり謙遜になっていました。
 イエスはペテロの心を確認なさっただけではなく、クリスチャンの指導者になって人々を導くという使命を与えてくださいなした。また、ペテロが将来どのようになるかということもお話になりました。ペテロはイエスのため捕らえられて殺される事になるのです。その上で、イエスはペテロに『わたしに従いなさい』とおっしゃいました。
 ペテロはヨハネが将来どうなるか気になって聞いてみました。イエスの答えは『あなたは、わたしに従いなさい』でした。イエスに従うのは自分とイエスの間の問題であって、他の人を気にする必要はないのです。『使徒の働き』には、教会の指導者となったペテロの素晴らしい働きが記録されています。神は大失敗したペテロを許して、大きく用いてくださいました。
 私たちもいろいろな失敗しますが、私たちを愛してくださる神は、私たちを許して用いてくださるのです。

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