民数記

民 数 記:

1、表 題:

A、Numbers<民数記>=民を数える。

B、”広野で”……ヘブル語原典(1:1)。

C、”第2の律法……70人訳の書名。

D、放浪の書巻。

2、著 者:

 モーセによって書かれた。彼はまた出エジプト記、レビ記、民数記、申命記をも書いた。(モーセの五書)

3、年代、

A、シナイ山からヨルダン川に至る40年弱にわたっている。

B、B,C,1401年頃記された。

4、鍵 語:

A、Offering(s) ささげ物、いけにえ ……………………………………………………278

B、Tabernacle 幕屋 ………………………………………………………………………107

C、Pitch(ed) 宿営した…………………………………………………………………… 49

D、WiIdenress 荒野 …………………………………………………………………………45

E、Sanctuary 聖所……………………………………………………………………………32

F、Depart(ed) 帰る、去って、行く、出る、出て行く、出る、旅立って、……………27

G、Remove(d)  旅立って …………………………………………………………………23

H、Encamp(ed) 宿営した …………………………………………………………………18

5、鍵 節:

 14:28−34

6、目 的:

A、イスラエルの民族が荒野で40年間放浪した記録を与えるため。

B、40年間の初めと終りの二つの世代における二回行われた民を数えた記録を与えるため。

7、メッセージ:

A、神の民は仕えるために贖われたのである。

B、神の民が約束された安息に入らなないのは、不信仰と不従順によるものである。

C、神は絶えず主の契約の約束を嗣がせるために、信仰を持つ世代をおこさせるのである。   

8、アウトライン:

Ⅰ、古い世代……シナイからカデシュまで…………1−14章

   第一回目の民を数えること

Ⅱ、放浪………………荒野にて…………………15−20章

     過渡期

Ⅲ、新世代…………カデシュからヨルダンまで……………………21−36章

    第2回目の民を数えること

9、まとめ:

 出エジプト記、レビ記で見るように、律法を与えられ、シナイ山で数えられた古い世代は、約束の地への戸口であるカデシュ・バルネアに来た。そこにおいて彼らは、アブラハムの契約における約束された地をば、不信仰によって拒絶してしまった。また、彼らはこの不信仰の罪にゆえに荒野をさまよい滅びてしまい、神の約束の破棄を知ったのである。

しかし神は、主の契約を守り通される忠実さによって、信仰を持つ新しい世代をおこされ、彼らを約束の地に入れるように整えられたのである。

10、キリストの現れ:

 キリストは、幕屋(ヨハネ1:14)、私達の荒野における聖所(エゼキエル11:16)、ナザレ人(ヘブル7:26)

青銅の蛇、として挙げられる人の子(ヨハネ3:14)、打たれた岩(1コリント10:4)、そしてまたヤコブから出た星

(マタイ2:2)として表されている。

民 数 記 略

1、性格 
A 鍵語 訓練(教練)
B 鍵句 9章17節『雲が天幕を離れて上ると、すぐその後で、イスラエル人はいつも旅立ったそして、雲がとどまるその場所でイスラエル人は宿営した』
C その大要
この名称はモーセの五巻各所の関連から考えてあまり妥当ではない。由来は本書中
イスラエル民族の人口調査が二度行われた事から唱えられたものである。本書中の   他の重要な事柄と比較した時、人口調査はさして比重は重くない。原語の名前は、荒野において(ベズミバール)となっている。内容は要約するとイスラエル民族の荒野におけるさすらいと種々の経験が記されている。本書を教訓的意味で四つに分けて考えると
1、神への奉仕 
2、対人関係における実際的行為と働き 
3、戦争、神の敵に対する心構え 
4、寄留ー服従の四つに考えられる。

2、著者 モーセの五書中第四巻目の書

3、他の文書との関係
本書は創、出、レビに続く歴史の次第をその進展を表している。モーセの死に至るまでの最後の歴史書である。

4、分割
A、 秩序正しくあるべき神への奉仕1章–10章
1、戦争に於いて1章(伝道などを実際上意味する)
2、宿営に於いて2章(1つの地域、社会に於いて)
3、幕屋の於いて 3章ー4章(御教会の中にある時)
4、清き栄 5章(悪しき手段にて栄えず)
5、ナザレ人の生涯 6章(献身者生活の意味)
6、自発的捧げ物  7章
7、アロンとレビ人の幕屋従事 8章
8、過ぎ越し節定例の制定 9章1ー14節
9、指導の雲と火の柱  9章15ー23節
10、ラッパに関する常例の設定 10章1ー10節

B、不信仰による悲しい失敗 10章11ー21章9節
1、神が導き給うた道に対する呟き 11章1ー3節(タブェラの地)
2、民族を養うため与えたもうた食物への不満 11章4ー35節
3、神が立てた指導者に対する呟き、12章 ミリヤムのライ病。
4、神の約束した地に対する不平 13章ー14章 20才の以上のすべてが死ぬ
5、神が宣告した正しい採決に呟く 14章39ー45節
6、神の任命に対する呟き、反逆。 15章ー17章
7、喉の渇きに関して 20章2—13節 メリバの水、モーセの罪
8、食物についての呟き 21章4—9節 青銅の蛇

 C、信仰による栄えある勝利 21章—36章(40年後)
 1、カナン人、アラデ王に勝利を得る 21章1ー3節
 2、アモリ人,シホン王に勝ち、バシャン、オグ王に勝つ 21章21ー35節
 3、バラムとバラク(モアブ王)22章ー25章
 4、第二国勢人口調査 26章
 5、産業に関するおきて 27章
 6、ヨシュア、モーセの後継者に選ばれる 27章
 7、捧げものと誓願に関する命令 28章ー30章
 8、ミデアン人に勝利を得る 31章
 9、約束の地(カナン)入国準備 35章ー36章

5、著名人物
モーセ、アロン、ミリアム、カレブ (12人の探偵の一人) ヨシュア(モーセの後継者)
コラ(謀反人) エレアザル(アロンの子、祭司) バラク(モアブの悪王)
バラム(予言者)

6,使命
A 神は自ら制定した制度の絶対権を持ち、神は平和の君なるが故に、ご自身に属する     
ものに対して秩序の維持を果たすために絶対の服従を要求する。

B 本書の教える神は乱の神に非ず、平和の神である。(?コリント14章33節)
又 総数を調べ、頭を立て統率力を得る。(民数記 1章2、3節)

C 完全な神の組織制度に反逆するものへの神の報復は聖かつ義で厳しい。そして徹底 して余す所ない。 (ミリアムとアロンの反逆。コラの謀叛等。)

7、特別な聖句
A 打たれた磐=20章7ー11節 イエスの打たれた身体から血と水が流れた。呪われたイエス (?コリント10章4節)
B 青銅の蛇=21章6ー9節 人の子もまた挙げられた。(ヨハネ3章14節)
C 逃れの町=35章 希望を捕らえんと逃れる我らに強い奨励を与えんためなり。(ヘブル 6章18節)
D 戦い得るものは戦争に行くべし。1章3節 

8、特色
A ある部分は歴史的でありある部分は律法的である。原理を基礎として歴史が生ずる。
B 本書はモーセの五書中第4番目である事に於いて4つのキリスト自身に関する模 型と預言が記されてある。
1命のパン11章7?9節 ヨハネ6章57?58節「我を食う者は永遠に生きる」
2 命の水 20章11節 コリント前10章4節「霊の飲み物を飲め」イエスから命の水を飲む。
3 銅の蛇 21章11節 ヨハネ3章19節
4 ヤコブの星 24章17節 ルカ1章78節
「哀れみにより朝の光上より望み」
ペテロ後書1章19節「輝く燈火として夜明けの明星が出るまで」
黙示録2章28節『我また彼に曙の明星を与えん』

マナ 
出エジプト記16章13?36節 民数記11章6?9節
直径3ミリ 白色で球状をして芳香がある。
ブドラク(苦味のある香気高いゴムの一種)
臼でひいて粉にし煮るか焼くかして食する。風味は油菓子か蜜菓子の様であっ た。一人につき1オメル。

いわきの実
11章7節 水辺に生じる1年草 60cm位 花一白。実は大麻に似ている。
エジプト及びパレスチナ地方。実は25mm?30mmで胡椒と同じく調味料に使用した。  

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