伝道の書

2、著 者:

 多くの人達はソロモンよって書かれたと理解している。

3、年 代:

A、多分 B,C,935年頃のソロモンの老年時代に書かれたと思われる。

4、鍵 語:

A、知恵、思慮 …………………………………………………54

B、1心、一心、いっさい ………………………………………40 

C、むなしい、空 …………………………………………………37

D、愚かな者、愚か者、愚かさ …………………………………32

鍵 句:

A、日(天)の下で(に)…………………31

B、風を追うようなものだ ………………10

5、鍵 節:

 1:13、14、  12:13、14

6、目 的

A、他の何物に対する信頼をも、軽視することによって神への信頼を求めるため。

B、この世の事物に信頼を置く人々に、全ての世的な物事は、むなしいものであることを指摘して、彼らを

  幻滅させるため。

C、敬虔深い者を慰め、人生の困難に立ち向かう方法を示すため。

7、メッセージ:

A、神から離れては、人生は退屈と失望とに満ちている。

B、全ての事柄がむなしいことを知っている者は、失望な時を時を通る試練の時でも、その備えが良くでき

 ている。

C、人間の全ての本分は、神をおそれることと、主の命令を守ることである。(12:13)

 

8、アウトライン:

Ⅰ、序、……………………………………………………………1:1−11

Ⅱ、全ての事柄のむなしさ………………………………………1:12ー6:12

Ⅲ、知恵に関する助言……………………………………………7:1ー12:7

Ⅳ、結論……………………………………………………………12:8−14

9、まとめ:

 自分の全ての欲求を満足させ得る地位にあったソロモン王は、物質的、肉欲的、感情的、そして知的に満足を得ようと試みた。彼はすぐに、神を恐れない人生はむなしく、くだらないことを見いだした。ソロモンがこの書巻を書いたののか、または、彼の体験を用いて他のだれかが著作したのかわからないが、そのメッセージは、人間の全ての本分は神を恐れ、主の命令を守ること(12:13)であると、明確かつ大声でそれを言っている。

”説教者”は非常に賢く、まずはじめに”日の下” (世俗的範囲) の全ての事はむなしいことを指摘し、そして神の知恵を離れては人間の知恵は愚かなことを示して、彼の説教を構成している。それから彼は、神のみが満足する人生をもたらすことができるゆえ、私達の希望と信頼は神だけにおくべきであるという結論を出している。

(注)ヤコブの手紙3:13、17、18を箴言に、そしてヤコブの手紙3:14−16を伝道者の書に関連づけてみよ。

10、キリストの現れ:

 キリストは、説教者、ダビデの子、神の知恵、”上から”のエルサレムの王として表されている。

            (1:1、コリント前1:24、ガラテヤ4:26)。

Ⅰ 性 格

 A、鍵 語  日の下に

 B、鍵 句  12:18 神を恐れよ。神の命令を守れ。これが人間にとってすべてである。

 c、大 要

1、本書は一人の人の人生回顧録である。文体は物語的なことが一つも無く詩調そのものを及びた知恵文学

  的な知恵文学的な詩歌である。

2、本書は一人の人が神なき人生経験の虚しさを哀愁をもって述懐した懺悔禄である。

3、本書は性格的にはヨブ記と異ならず人の世にある生活の虚しさを述べて呪うがが如くさえ見受けられる

  ところが共通している。箴言と性格を同じゅうする所が多い。

Ⅱ、著 者

  ソロモン    列王上4章、9章、10章、

Ⅲ、他書との関係

 間接的にはヨブ、箴言、

Ⅳ、分割

 A、緒言 Ⅰ:1〜3節

 問題の提出ー   本書の主題たる人生の空虚の端的な説明。

 B、問題の実証的な説明、Ⅰ:4〜2:1   

1、化学の分野で     Ⅰ:4〜11、

2、知恵と知識をもって〜〜結果虚しくかえって苦悩  1:12−18節

3、快楽をもってーー虚しくして何も益なし 2:Ⅰ〜18節

a、 逸楽 2:1 

b、笑うことによって 2:2

c、飲酒       2:3

d、建築       2:4

e、庭園       2:5、6

f、妻子、召使い、家畜 2;7

g、金銀、財宝、音楽、妻妾、2:8

k、全てが空にして何ら益なし、2:9〜11

4、唯物論   2:12〜26

5、宿命論   3:Ⅰ〜15

6、ヒトと動物の運命に相違なき事 3:16〜22

7、社会悪の描写     4:Ⅰ〜16

8、不敬虔な信仰     5:1〜8

9、富有      5:9〜6:12

10、倫理、道徳  7:Ⅰ〜12:12

 C、究 極  12:13、14

Ⅰ、人の本分  人生の主目的   12:13

2、神は人生の裁決者       12:14

ⅴ、本書は神なく何らの定まりもなく歩む人生をわきまえもなき、世の人々に人生の何たるかを的確に教え

  ている。

B、人生の主目的は12:13にある通り、又は12:1にある通り、まず神を知ることの必要を本書は使

  命として強調している。


 神 観

1、超越絶対の神たること。   5:2

2、神の全知全能=神のなす業は全く、人間のなす業を超えている。3:14、8:17

3、神は創造の神であるばかりではなく今なお働きつつある神である。12:1、3章

4、神はことの初めにして終わりなる方。12:7、14節

人 間 観

Ⅰ、神は人を善にして造る。 7:29、

2、人は皆罪人なり     7:20、

3、男より婦人の方がより悪い 7:26、27、

4、しかし、帰する所は同じで何ら変わる所がない。3:18〜20、

5、人間とは?チリと霊魂 12:7

6、人間が動物より優れている点。またその違い。3:11、

ⅵ、本書中特質すべき言葉

 日の下にーーー29回

 空の空ーーー39回

 神ーーーー 40回

 天が下にーーー3回

 地にーーーー7回

 益ーーーーー13回

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