ハバクク書
1、表 題:
A、(ハバクク)=愛の抱擁、格闘する人
B、信仰の書簡。
2、著 者:
ユダの家に対して務めをなした、信仰の預言者ハバククによって書かれた。
3、年 代
A、ハバククの務めは、ユダのヨシヤ、エホアハズとエホヤキムの治世の約20年間(BC620年ー600年)
にわたっている。
B、BC 620年から6oo年の間に書かれた。
4、鍵 語:
A、暴虐、暴力 ………………… 6、
B、ああ (口語訳) (わざわいなるかな)… 5、
C、さばき …………………………… 4、
D、略奪、残虐、暴行、 ……………… 4、
5、鍵 節:
見よ。彼の心はうぬぼれていて、まっすぐではない。しかし、正しい人は その信仰によって生きる。
(ハバクク2:4)
6、目 的:
A、聖なる神がなぜ、邪悪なユダの国を裁くために、さらに邪悪なバビロンの国を用いられるか?
という問題を説明するため。
B、神は次には、バビロンをも裁くことを表して、その問題に答えられる。
7、メッセージ:
A、神は、悪をなすままに許しておられる時でも、御自身は一貫しておられる。
B、神は聖であり、義であられ、必ず罪を罰せられる。
C、正しい人は信仰によって生きる。
8、アウトライン:
Ⅰ、宣告:信仰の問題……第一の対話………1章
Ⅱ、幻:信仰の答え………第二の対話………2章
Ⅲ、祈り:信仰の確信……預言者の詩………3章
9、まとめ:
ハバクク書は、ユダの人々に直接話しかけたものではなく、むしろ預言者と神との対話である。
第一の対話で彼は、ユダの罪に対する神の関心が明らかに欠けていると不平を言う。主は、ユダを裁くためにバビロンを用いると答えられる。ハバククにとって、これは問題をいよいよ複雑にするだけであった。
第二の対話で彼は、バビロン人の暴虐について神の関心が確かに欠けていると不平を言い。そこで主は、バビロンの暴虐さのゆえに、やがてその国も裁くであろうと答えられる。彼の質問に答えをいただいた預言者は、主にある信頼と勝利の詩で閉じている。
(注)旧約聖書の中で、この書巻にのみ信仰という言葉が、肯定的に用いられている。
10、キリストの現れ
キリストは、バビロンの審判者(黙示17章、18章)、そして信仰によって熱心に主を求める者に、
報いてくださる方(ヘブル10:38、11:6、)として表されている。