ゼカリヤ書

ゼカリヤ書

1、表題

A、ゼカリヤ=エホバに覚えられている。

B、メシヤの幻の書簡

2、著 者

 回復されたユダの家に対して務めをなした、メシヤの幻の預言者ゼカリヤによって書かれた。

3、年代

A、ゼカリヤの務めは、バビロンから最初の残りの者がもどってきてから、その16年後の始まり、

 約40年間 (BC,540ー480年) にわたっている。

B、1章から8章は、BC,520年から518年の間に書かれ、9章から14章は、BC.490から480年の間に書か

 れた。

4、鍵 語

A、エルサレム …………41

B、ユダ ………    22

C、向かって(1回のみ、他は日本語に訳出されず)…18

D、(主の)宮、家  ………10

E、ねたむ  ………     5

5、鍵 句

A、万軍の主  ………    53

B、主の御告げ、主はこう仰せられる。………42

C、その日  …………    21

D、主のことば …………   13

5、鍵 節

 6章12−13節 8章1−3節

6、目 的

A、未完成の神殿を完成させるために、残りの者達を奮起させるため(ハガイ書と類似)。

B、メシヤの初臨と再臨、そして主の王国の建設について予言するため。

7、メッセージ

A、神は主の家をねたむほど愛し、それが回復するのを見張られる。

B、神の全ての目的は、メシヤとその王国のうちに完成される。

8、アウトライン

Ⅰ、8つの象徴的な幻            1章−6章

Ⅱ、4つの教訓的なメッセージ        7章−8章

Ⅲ、2つの予言的な宣告           9章−14章

9、まとめ

 ゼカリヤは、バビロン捕囚後、ユダで宣教した3人の預言者の中で、2番目の人である。

ハガイのメッセージの本質は、神殿再建の外面的な働きを取り扱って、非難するものであり、ゼカリヤのメッセージは、人々の内面的、霊的変化について、励ましをもたらすものであった。このように、彼らは共に宣教したことが見られる(エズラ5章1節 )。ゼカリヤ書の初めの2部は、神殿が再建されている時に与えられ、部分的にその時成就したものである。第3部は、神殿が再建された後に与えられ、メシヤの時代に流れ込んでいる。

(注)ゼカリヤ書には、全ての他の小予言書をまとめ合わせたものよりも、メシヤについて多くの、特殊な予言がある。

10、キリストの現れ

 キリストは、神は覚えておられる方(ゼカリヤ)、枝(3:8、マタイ2:23…ナザレ人)、

神のしもべ(3:8、ピリピ27)打たれた羊飼い(13:7、マルコ14:27)

王…祭司 (6:9〜12、ヘブル5:5、6)霊的な宮の建設者(6:12〜15、マタイ16:18)

そして全地の王(14:9、黙示録19:16)として表されている。

ゼカリヤ書(2)

Ⅰ、性格

 A、妬むほどに激しく愛した。

 B、1章14節 万軍の主はこう仰せられる。『わたしは、エルサレムとシオンをねたむほど激しく

                        愛した。

 C、大 要 

 1、預言的動機と歴史的背景はハガイ書と同一。

 2、著者ゼカリヤ(神はおぼえたもう) 祖父イド 祭司 レビ人=エズラ5:1、ネヘミヤ12:4節

     ダリヨス2年8月 ハガイより2ヶ月後に預言 

Ⅱ、分 割

 A、黙示的預言    1章−8章

1、民族の背神に対する寛大な神の悔い改めの勧告、  1章1ー6節

2、預言者の時代から終末までの選民を中心とした歴史の異象的預言  1章7−6章 6章8節

 a、4人の御使とミレトスの木の異像      1章7−17節、

 b、四つの角の異象                1章18−21

 c、測り縄の                 2章                          

d、祭司長の                 3章

e、灯台の                  4章

 f、巻物の                  5章1ー4節、

 h、エパ升の                 5章11節

 g、4台の戦車の異象             6章1−8節

3、メシヤ戴冠の象徴的預言        6章9−15節

4、エルサレム滅亡に関して記念の絶食、当比の筆記応答 7章 8章

B、末期的預言      9章ー14章 

1、ハデラクの地に関わる主の言葉の重荷の重荷 (イスラエルを巡る異邦諸国に対する神の審判) 9章ー11章、

2、イスラエルに関わる神の言葉の重荷 (後の日、ユダとエルサレムの栄光)      12章−14章

Ⅲ、使 命

1、キリストが赦罪とあがないの主たることを預言、  3章8、9節  13章1節

2、王なる、祭司なる主、  6章13節、(イザヤ9章6、7節)

3、神殿復興の完成者、   6章12節、

4、キリストのエルサレム入城の予言、9章9節(マタイ21章15節 ヨハネ12章15節)の成就

5、銀、30枚になる予言        11章12節

6、ユダの悔悟とその銀が地代となる予言 11章13節 (マタイ27章3−7節)

7、十字架の主とその御手        12章10、13章6節

8、打たれた羊飼い           13章7節

  マタイ26章31節(26章56節)

  マルコ14章27節(14章27節)

  以上によりてキリストに関する預言が多い。

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