しかし 神は、この方を死の苦しみから解き放って、よみがえらせました。
(使徒2章24節)
But God raised him from the dead .freeing him from the agony of death.
(acts 2 ; 24 ) New International Version.
一、復活は苦しみからの解放(使徒2章22ー24、32節)
聖霊降臨の日 (ペンテコステ) に、聖霊に満たされたぺテロは、エルサレムに集まっていた多くの人々に『あなたがたは………この方を………十字架につけて殺しました。しかし、神は、この 方を死の苦しみから解き放って、よみがえらせました。この方が死につながれていることなど、ありえないからです』と語りました。死人の中から復活させられ たイエスはは、まさに『死の苦しみから解き放』たれた。『罪を知らない方』(㈼コリント5章21節) であるイエスが『罪から来る報酬』(ローマ6章23節) である死につながれていることなど、まったくあり得ない。死の苦しみから解放されるために、イエスが死人の中から復活させられたのは、当然のことです。
ぺテロは、弟子たちがイエスの復活の証人であることを強調しました。もしイエスの復活がなかったなら、聖霊降臨もなく、キリスト教は世に存在しなかったの ではないか、そう考えると、『キリストの復活がなければ、キリストの十字架は福音とはならなかった』と言っても過言ではない。福音はあくまで『十字架と復 活の福音』なのです。
二、いつも私たちの前に、右におられる主(使徒2章25ー28節)
ペテロは、ダビデの詩篇16篇を引用します。 『私はいつも、自分の前に主を見ていた。主は、私が動かされないように、私の右におられるからである。………あなたは、私にいのちの道を知らせ、御顔を示 して、私を喜びで満たしてくださる。』死に勝利した、まさに『いのちの主』であるイエスが、いつも私たちに前に、いや右におられる。これほど力強いことが あるでしょうか 罪の赦しは、私たちを死の恐れから解放します。『永遠のいのちへの水がわき出る』(ヨハネ4章14節) 泉を与えられ、私たちは喜びで満たされる。こうして、いつも主にあって喜んでいる生活がするのです。(ピリピ4章4節 参照)。
三、『死は勝利にのまれた』(第一コリント15章54ー57節)
イエスの復活は、何よりも死に対する勝利です。イエスは十字架につけられ、死んで墓に葬られました。しかし、死に対する決定的な勝利者となられました。イ エスの復活によって『死は勝利にのまれた』という預言(イザヤ25章8節) が実現しました(54節)。『死よ。おまえのとげはどこにあるのか』(55節、ホセア13章14節)。「死のとげ」とは罪であり、それが完全に取り除かれ ることによって、私たちは罪と死に対する完全な勝利が与えられています。『神に感謝すべきです。神は、私たちの主イエス・キリストによって、私たちに勝利 を与えてくださいました』(57節)。