権威あることば

人々は、その教えに驚いた。そのことばに権威があったからである。 (ルカ4章32節) 

THEY were amazed at his teaching .because his message had authority.(luke 4 : 32 )

New international Version

一、悪霊を叱る(ルカ4章31ー37節 カペナウムでイエスは、安息日ごとに会堂で教えられました。メシヤ到来による新しい福音に、人々は驚嘆しました。神の御子の権威に満ちていました。
  悪霊追放は、ルカ9章49節や11章19節にも見られるように、ユダヤ教界に置いても行なわれていました。しかしイエスは、魔術や呪文を用いず、権威ある ことばによって悪霊を追い出ます。霊の世界を支配することができるのは、唯一のまことの神だけです。悪霊は人や動物を利用して、人々を神に背かせるが、神 の子イエスの権威あることばに触れた時、悪霊自身が恐れおののき『私はあなたがどなたか知っています。神の聖者です』と証言しました。
 イエスは『黙れ.その人から出て行け』としかって、悪霊を追い出されました。『しかる』は、『悪しき力に対する権威ある統御支配を表す術語』ゼカリヤ3章2節では「とがめる」と訳されています。『その人は別に何の害も受けなかった』ルカは医者らしい表現で記しています。
 権威あることばによる御業はユダヤ人の間では例のないことだったので、評判になり、周辺の地方まで至る所にひろまった。

二、熱をしかる(ルカ4章38ー41節)
 カペナウムでイエスは、たびたびシモン・ペテロの家に宿泊されたと考えられています。そのシモンの姑の熱病をやはり権威あることばで癒されました。『熱を叱りつける』
とあるのは、すべての病の背後にに悪霊の働きを見るからです。ただちに熱が下がり
苦しんでいたシモンの姑は立ち上がってイエスの一行をもてなしはじめたのです。少しよくなったのではなく、完全にいやされたのです。
  日暮れになって、訪れた多くの人の病を、イエスは一人一人に手を置いていやされました。悪霊につかれた人も大勢やってきて、権威あることばによって追い出 していただきました。イエスは、悪霊たちが汚れた口で『イエスがキリストであること』を証言することをお許しになりませんでした。それは、人々にに誤った メシヤ観を植えつけることを防ぐためであったと思われます。

三、福音宣教のために(ルカ4章42ー44節)
 イエスが『寂しい所に出て行 かれた』のは祈るためでした (マルコ1章35節)。イエスは父なる神との交わりから活動の原動力を得ておられたのです。ここには、メシヤとして遣わされた使命を最も優先させるイエス と、それを理解せず現世利益をもたらす英雄として追い回す群衆の姿がみごとに対比させています。

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