あなたがたは、恵みのゆえに、信仰によって救われたのです。
それは、自分自身から出たことではなく神からの賜物です。(エペソ2章8節)
Foy it is by grace you have been saved, through faith − and this not from yourselves, it is gift of God.(Ephcsians 2:8 ) New International Version
一、会議の発端(使徒15章1、2節)
アンテオケ教会では、ユダヤ人もギリシャ人も分け隔てなく共に交わり、礼拝をささげていまし た。教会には喜びと賛美があふれていました.ところが、古いユダヤ教の伝統に縛られているユダヤ人たちから見ると、これは我慢できないことだったのです。 彼らはアンテオケまでやってきて『外国人もユダヤのしきたりに従って割礼を受けなければ救われない』と教え始めました。しかし、パウロは、人は律法の行い ではなくキリストを信じる信仰によって救われると主張しました。ガラテヤ2章16節を読みましょう。 キリスト教の基本である救いに関する重要な問題です。
パウロとバルナバ、それに数人の仲間がエルサレムに行って指導者たちと話し合うことになりました。パウロたちは、途中にある教会に立ち寄っては、外国人がクリスチャンになったことをあかししながらエルサレムに向かいました。
エルサレムの教会でも同じことを報告しましたが、パリサイ派からクリスチャンになった人たちは『外国人にもモーセの律法を守らせるべきだ』といって譲りません。
二、会議の経過(使徒15章6ー21節)
そこで、会議を開いてこの問題について検討することになりました。これが『エルサレム会議』と呼ばれるキリスト教史上最初の世界規模の教会会議です。
ぺテロが立ち上がって、コルネリオの回心の出来事を思い出させ、神が異邦人にも聖霊をお与えになったことをあかししました。最後に、エルサレム教会の指導者である主イエスの弟であるヤコブが口を開きました。
彼 は、異邦人の救いについて聖書の預言(アモス9章11、12節)から論証しました。そして、 クリスチャンになった外国人に割礼を強制してはならないと きっぱり言い放ったのです。その上でヤコブは四つのこと、つまり『偶像に備えて汚れた物と不品行と絞め殺した物と血』とを避けるようにと提案しました。ユ ダヤ人クリスチャンに対する心遣いを求めたわけです。
最初は激しい論争が展開されましたが、主の素晴らしい導きによって会議は穏やかに終りました。
三、会議の結論(使徒15章22ー35節)
アンテオケの教会に手紙を書いて、パウロとバルナバ、それにエルサレム教会の二人の指導者が届けることになりました。23ー29節を読みましょう。
会議の結果、異邦人伝道が公に承認され、どの国の人でも、行いではなく、ただイエス・キリストを信じる信仰によって救われることが確認されたのです。
手紙を読んだアンテオケの信者たちは、どれほど喜んだことでしょう。現在、世界中にクリスチャンがいます。言葉や習慣は違っても、同じ唯一の神を信じる兄弟姉妹です。