バンクーバー便り ’14.1月 Rev.K.Muramatsu おくればせながら、新年明けましておめでとうございます。こちらバンクーバーのお正月は、何もありません。新年を迎えるあの日本のような清々しさは全くありません。もう三十年も日本のお正月を味わっておりません。 今年の私たちの正月は全く慌ただしく始まりました。正月3日の真夜中でした。ちょうど午前2時、バリバリバリ!ドカンバシャン!の大騒音で私たち夫婦は起こされました。外を見ると大きなピックアップトラックが道の真ん中に止まっていて、そこから二人の男が、車から飛び出し車を残して逃げて行くところでした。その状況は一見してすぐ分かりました。トラックが大暴走して隣(道を隔てて隣の家)のフェンスに激突しフェンスをなぎ倒し、その挙句、消火栓をぶっ倒してしまいました。 消火栓から水柱が立ち、見る間に川のようになって道路に流出しました。その水流が、こともあろうに、道からドライブウエイを通って、私の家の、物入れとしている車庫に流入したのであります。車庫の中はたちまち大洪水となってしまいました。車庫の中に保管していた、家具や道具類、持ち物は水浸しとなってしまいました。 すぐにパトロールカーや消防自動車が駆けつけてきました。ポリスは直ちに逃げたドライバーの追跡を警察犬を使って始めました。消火栓は完全に根元から吹き飛ばされておりましたので、その水柱を止めるのに数時間かかりました。 私はポリスの勧めで直ちにICBC(こちらの国が経営している保険会社)に電話しました。夜中のことでなかなかオフィサーが出てこなくて困りました。 それからが大変でした。次の日から、災害整理会社(Disaster clean up Company)の働き人達が押しかけ作業を始めました。もう25年以上も住んでためこんだガラクタだらけですので量もさることながら、整理は大変なことです。 そのうち、働き人の誰かが、ラクーン(洗い熊)の巣を見つけました。知らせを受け見にゆくと大きなラクーンが3匹、目を揃えて私に、追い出さないでくださいと懇願するように見ているではありませんか。彼らは全然人を怖がりません。逃げてゆこうとはしません。働き人たちはラクーンがいる限り働くことはできない規則がると言って退散してしまいました。私はやむを得ず、ペストコントロール会社(野生動物駆除会社)にラクーンを生け捕ってもらうよう依頼しました。彼らはすぐ来てわなを数ヵ所車庫の周りに仕掛けて帰ってゆきました。もう4日も経ちましたが、まだラクーンは一匹も捕まっておりません。捕まるかどうかわかりません、捕まらない限り災害整理会社は働けません、ストレージのなかはラクーンの糞尿の臭いで満ちています。困ったもんです。今心配していることは、盗難車でしかも飲酒運転が起こした事故の場合、保険が適用されない、ということです。そうするとすべてを私たち自らが負担しなければならないかもしれないのです。これも困ったものです。今回はとんでもない報告となってしまいました。 いつも私どものためお祈りくださる事心から感謝しつつ、1月8日(私の誕生日)