主題 シメオンとアンナ
救い主の誕生を待っていた人たち
聖句=『御救いはあなたがた万民の前に備えられたもので (す)。』 (ルカ2・31、)
聖書箇所=ルカ2章2ー38節
*救い主の誕生は、多くの人々に大きな影響を与えました。それらの中に、静かな思いで、神に賛美と祝福と感謝をささげた人たちもいました。シメオンとアンナです。彼らは長い間、救い主の誕生を待ち望んでいたので、誕生の知らせを聞いた時、非常に喜び、賛美と感謝をささげたのでした。
一、シメオンの賛美(2・25−33、)
シメオンは『正しい、敬虔な人で、イスラエルの慰められることを待ち望んでいた』メシヤを見るまでは、
決して死ぬことはないと聖霊のお告げを受けていました。彼がどのような宗教的グループに属していたかよくわかりませんがメシヤに来ることとイスラエルの解放を長い間待ち望んでいた老聖徒であったことには間違いありません。エルサレムの神殿で幼子イエスを見た時、彼は幼子を抱き、神をほめたたえたのです。
この賛美は、最初の『主よ。今こそ』からヌンク・ディミティスと言われ、感謝 (29節)その理由 (30)
その内容(31、32、)となっています。『異邦人を照らす啓示の光り、御民イスラエルの光栄です』とあるように、すべての民族が救われイスラエル民族に光栄をもたらすのです。
二、シメオンの預言(2・34、35、)
シメオンは、ヨセフとマリヤを祝福し、幼子について預言します。それは暗示に富み、鋭い『この子は、イスラエルの多くの人が倒れ、また、立ち上がるために定められ………』とイスラエルの不信仰と救いに言及します。パウロは『イスラエル人の一部がかたくなになったのは異邦人の完成のなるときまでであり、こうして、イスラエルはみな救われる』(ローマ11・25、26)と言います。
次に『また、反対を受けるしるしとして定められています』と、キリストの十字架に言及します。キリストは、イスラエル民族によって退けられ、逆に十字架につけられます。
最後は、マリヤの苦悩について語ります。『剣があなたの心さえも、刺し貫くでしょう。それは多くの人の心の思いが現れるためです』キリストの十字架は、マリヤに大きな苦悩を与えましたが、また人々の思いを明らかにするものでした。
三、アンナの感謝(2・36−38、)
『アセル族のパヌエルに娘で女預言者』アンナは、ハンナと言われ、その時84才で『宮を離れず、夜も昼も、断食と祈りを持って神に仕えていた』シメオンと同じように、年老いて神一筋に生き、救い主のく来ることとイスラエルの解放を待ち望んでいたのでしょう。それだけに、彼女もエルサレムの神殿で幼子イエス見た時、それが、約束のメシヤであることを確信し、心から感謝しました。『そして、エルサレムの贖いをまちのぞんでいる全ての人々に、この幼子のことを語った』のです。待ち望む気持ちが強かっただけに救い主にお会いした時の感謝は大きく、救い主を伝える喜びもひとしおであったと思われます。私たちも救い主にお会いした者として、心からの感謝と喜びをもって、人々に伝えていきましょう。
(祈りましょう。)