『霊の父は、私たちの益のため、私たちをご自分の聖さにに預からせようとして、懲らしめるのです。』(ヘブル 12章10節)
一、ラバンの家(創世記 29章1ー14節)
ヤコブは生まれ故郷を離れ、旅を続けました。ある町の井戸にたどり着いた時、そこで図らずも、母の兄ラバンの娘であるラケルに出会うことになったのです。長い旅を続けてきたヤコブは、ついに親戚に会うことができ、感激のあまり、声をあげて泣きました。ヤコブがラケルに自分のことを告げると、ラケルは走って父のところに行き、ヤコブのことを伝えました。ラバンはこのことを聞くと、ヤコブを迎えに走ってきて、喜んで家に迎え入れました。こうして、神はヤコブの旅を祝福し、無事にラバンのもとへと導いて下さったのです。
二、ヤコブの仕事(創世記 29章15—30節)
ラバンのもとに滞在してから一ヶ月たって、ラバンはヤコブにどのような報酬がほしいかを尋ねました。ヤコブはラケルを愛していたので、彼女と結婚するために七年間仕えることを約束しました。ラバンもそのことを喜びました。
七年はあっという間に立ちました。ところがヤコブがラバンにラケルと結婚させてくださいといった時、ラバンはラケルの姉のレアを与えたのです。長女より先に次女をお嫁に出すわけにはいかないというのがその理由でした。ヤコブはさらに七年間ラバンに仕える約束をして、ラケルとも結婚しました。かってエソウをだましたヤコブは、自分もだまされる立場になってしまったのです。この時ヤコブは、自分がかってしたことを思い出したのではないでしょうか。
三、ヤコブに対する神の訓練と計画(創世記 30章25—43、31章3節)
何年も立ち、ヤコブは主が約束して下さったとおりに大勢の子供を与えられました。
この頃、ヤコブの息子は11人、娘が一人。後にもう一人、男の子が生まれます。ヤコブは知恵を用いて、たくさんの家畜を手に入れました。
この状況を、ラバンやラバンの息子たちは決して喜んではいませんでした。そんな時、主がヤコブに『生まれた故郷に帰りなさい。わたしはあなたと共にいる』とおっしゃいました。ヤコブにとってラバンの家にいる間の出来事は、大変だったかもしれません。家族も家畜も祝福されましたが、ラバンとの関係は決してよいものではありませんでした。しかし、彼がそこで経験したことは、決して無駄ではなかったのです。なぜなら、神が一つ一つのことを通して、ヤコブを成長させようとしておられたからです。ヤコブはこの時期に、仕えることを学び、主が約束を守ってくださることを経験しました。そのことが、今後の彼の人生に多いに役立つことになるのです。
私たちも、人生において試練にあうことがあります。でも、それは、神が私達を成長させようとしておられるからです。どのような時にも、神から目を離さず信頼して歩んでいきましょう。
* 10月21日 神の訓練の時。創世記 29章1ー30節 30章25−43節 31章3節
主題 = 神は訓練し、成長させて下さる。