主イエスを信じなさい。そうすれば、あなたもあなたの家族も救われます。(使徒16章31節)
一、第二回伝道旅行へ(使徒15章36ー16章40節)
パウロがバルナバに二度目の伝道旅行を呼びかけた時、一つの問題が起こりました。それは、最初の伝道旅行の時に途中で帰ってしまったマルコを同行させるかどうかということでした。結局二人は折り合いがつかずに別行動をすることになり、バルナバはマルコを連れてキプロスへ、パウロはシラスを連れて、シリヤ、キリキヤを通りながら諸教会を力づけました。
ルステラという町で、パウロはテモテという評判の良い弟子に出会い、彼を同行させることにしました。こうしてパウロには新しい働き人が与えられ、彼らの働きによって諸教会は力づけられ、日ごとに信者が増えていきました。
二、幻による宣教の導き(16章6ー10節)
この伝道旅行は、常に聖霊が導いておられました。パウロたちは、アジヤでみことばを語ることを聖霊によって禁じられました。またビテニヤの方に行こうとした時にも御霊がそれを許さず、トロアスに下った時には、パウロは夢を見『マケドニヤに渡ってきて、私たちを助けてください』との叫びを聞きました。パウロはこの幻が神からのものであることを確信し、ただちにマケドニヤへと出かけて行きました。こうして彼らは、聖霊に導かれながら伝道の旅路を進んでいったのです。
三、精霊に導かれて実を結ぶ(使徒16章11ー40節)
パウロたち一行は、トロアスから船に乗り、マケドニヤ地方第一の町ピリピに幾日か滞在しました。そこでは、幾つもの出会いがありました。一つは紫布の商売のためにピリピに来ているテアテラ市出身のルデヤ。彼女は神を敬う女性でした。主は彼女の心を開き、パウロのことばに心を留めるようにされ、彼女もその家族もバプテスマを受けました。
次には、占の霊につかれた若い女奴隷との出会いがありました。彼女はパウロたちのあとをついて回り『この人たちは神のしもべで、救いの道を宣べ伝えています』と叫び続けたので困り果てたパウロは、その霊を主イエスの名によって追い出しました。ところが彼女の主人たちは、占で儲ける望みがなくなったために、パウロたちを訴えました。そして彼らは、牢に入れられてしまったのです。
しかしそんな状況の中でも、パウロとシラスは神に祈り、賛美をささげていました。すると大地震が起こり、牢の扉が全て開き、鎖が解けるという不思議なことが起こったのです。牢の看守は囚人が逃げたと思い、責任を感じて自殺しようとしましたが、パウロたちがそれを引き止めました。29ー32節を読みましょう。この出来事を通して、看守もその家族もイエスを信じるに至ったのです。彼らは救われたことを心から喜びました。
こうして聖霊に導かれた伝道は各地で実を結び、多くの人が主イエスを信じて救われました。