バンクーバー便り(2014/2)

バンクーバー便り ’14.2月     Rev. k.Muramatsu.早、2月となりました。このお正月私どもの家はとんだ災難に見舞われました。みなさまから、お見舞いのお手紙をいただき心から感謝いたしております。多くの方から、ラクーン(洗い熊)はどうなりましたか?とのお尋ねを受けましたので、今回はその報告をさせていただきましょう、 3匹のラクーンがストレージの中に住んでいたことが分かり、アニマルコントロール(動物捕獲会社)に依頼しました。すぐに来て、トラップ(生け捕り用の罠、昔日本で使われていたねずみ取りを大きくしたような金網で作った箱罠)3台をストレージの周りにセットしてゆきました。2,3日して一台のトラップに大きなラクーンが捕らえられました。そしてまた2、3日してまた1台のトラップに同様に大きなのが掛かりました。捕まるたびにすぐにアニマルコントロールに連絡しました。するとすぐにピックアップに来てくれました。捕獲員の方は日本の昔の保健所から派遣された“犬殺し”と違って、とても動物好きの方々のようで、捕まったラクーンがトラップにとじ込まれているのは、“この寒い折可哀そうだ”と言ってすぐにピックアップに来ました。野生動物を捕獲する仕事をしていても真に動物を愛している人達なんですね、彼らは捕らえたラクーンを大切に扱い、どこか遠いところに持ってゆき、解き放つとのことです。野生動物を愛しているからこそこの仕事をしているのでしょう。とても感心しました。 いろいろな野生動物?がつかまりました。まず、ラクーンが捕まる前に近所に飼われている、猫が3匹もつかまり笑ってしまいました。また、雀によく似たヒヨドリもつかまりました。ラクーンが捕まると、クッククックと鳴き出します。それで、隣のおばさんが私の家に来て“どうしてラクーンを捕まえるの、わたし、昨晩一晩中眠れなかったわ。わたし、泣いていましたよ”と言いました。私はラクーンの鳴き声でうるさっくて眠れなかったのかと思い、申し訳なく思い丁重に謝りました。ところが話を聞くと、うるさくて眠れなかったのではなく、ラクーンが寒い檻の中に捕らえられているのがかわいそうで、泣けてきたというのです。そして、彼女は“I like raccoon ! Pleese,set the raccoon free!” と嘆願してきたのであります。本当にカナダには動物愛好家が多いのであります。街中にも多くの野生動物が生きております。きっとこうした動物愛好家がいるから共存できるのでしょうね。 そう!今朝、そのトラップに、白黒模様のサッカーボールを大きくしたような丸いものが入いているではありませんか!よく見ると、心配していた、スカンク!ではありませんか。スカンクはトラップの中で大胆にも、いや、やけになってなのか眠っていたのでした。スカンクもとても可愛らしい動物です。ですが、彼を脅かして、一発やられたらそれこそ大変ですから、どうしようかと困ってしまいました。ともかくアニマルコントロールに電話しました。すると“Oh!No!”という言葉が帰ってきました。しばらくして、機動隊が防護服に身を固めたような格好で、大きな毛布を竿の先に掲げてやってきました。そしてその毛布様の布でトラップを包み、そうっと車の中の檻に運び込みました。 まさにスカンク様々でした。 ともかくこの出来事を通して私の家がある街中でも様々な動物が生きていることが教えられました。願わくは、動物を退治するのではなく共存して行けたら・・・であります。今回もとんでもない報告になってしまいました。皆様のお祈りを覚え心から感謝いたしております。      バンクーバー村松勝三  2014年2月3日

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